5月8日(木) 1年生道徳授業「父の言葉」
1年生の道徳授業では、黒柳徹子さんが福祉やユニセフに携わる出発点となった少女時代の出来事を描いた資料を通して、思いやりの心について考えました。
黒柳さんは小さいころ、生涯松葉杖を使わなければなくなるかもしれない足の難病を患っていましたが、奇跡的に回復することができました。しかし、あるとき、同じ病気で隣の病室にいた子が赤い松葉杖をついて歩いているのに出会うと、黒柳さんは思わずかくれてしまいました。その後も、その子の姿を見かけると、その子に松葉杖をついていない自分の姿を見せたくないがために、横道にそれるようになってしまいます。
ある日、黒柳さんが父と歩いている時、赤い松葉杖の子に出会います。黒柳さんは、父を引っ張り横道に隠れ、「あの子に足は見せられない」と半泣きになって説明します。
その時、父は「そんなにかわいそうと思うなら、かくれないで、行ってお話でもしてあげればいいのに」と黒柳さんに声を掛けました。この言葉が、現在の黒柳さんのボランティアやユニセフの活動の出発点となっているそうです。
生徒は、自分だったら「話しかける」か「話しかけない」かについて考えました。話し合いを通して、どちらも相手のことを思う気持ちがあることに気づき、そのうえで相手のことを考えて行動する、本当の意味での「思いやり」について自分の考えを深めていました。